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ショート戦略

縦型ショートの切り抜き外注。9:16で決めるべき3つのこと

横向きの配信をそのまま縦型ショートにすると、たいてい「なんか見づらい」動画になります。原因は編集の腕ではなく、9:16の設計を決めていないことです。

この記事の結論:縦型の切り抜きで決めることは3つです。①顔と字幕の配置、②上下のセーフゾーン、③情報量の絞り方。この3つを発注時に握っておけば、縦変換の失敗はほぼ防げます。

横→縦は「切り取り」ではなく「再構成」

16:9の横画面から9:16を切り出すと、もとの画面の大部分が捨てられます。つまり縦型ショートは、横配信の縮小版ではなく、残す情報を選び直した別の画面です。

この認識が発注側と制作側でずれていると、「配信画面をそのまま縦に押し込んだだけ」の動画が上がってきます。ゲーム画面もコメント欄も配信者の顔も全部残そうとして、結果すべてが小さくて読めない、あのパターンです。縦型は、捨てる勇気の勝負だと思ってください。

横配信を縦型にするときの発想の違いです。 横配信を縦型にするときの発想の違いです。

決めること①:顔と字幕をどこに置くか

縦画面で視聴者の目は、ほぼ顔と字幕にしか行きません。この2つの定位置を決めるのが最初の仕事です。

よくあるのは、顔を上部に、字幕を中央から下部に置く構成です。ただ、ゲーム実況ならプレイ画面を主役にして顔は小さく、雑談なら顔を大きく、と素材によって最適解は変わります。大事なのは、毎回バラバラにしないこと。定位置が決まっているとチャンネルとしての見た目が揃い、視聴者も見慣れてくれます

発注時は「顔と字幕の位置はこの参考動画の形で」と1本示せば十分に伝わります。

決めること②:上下のセーフゾーン

縦型ショートの再生画面では、上下と右側にアプリのUI(タイトル、アイコン、ボタン類)が重なります。ここに字幕や大事な情報を置くと、編集画面ではきれいでも、実際の再生では隠れて読めません。

領域 起きること 置き方の方針
画面上部 タイトルなどのUIがかぶりやすい 重要な情報を置かない
画面中央 もっとも安全に見える 字幕・顔・主役の情報
画面下部 説明文・ボタン類がかぶりやすい 字幕を置くなら下げすぎない
画面右側 アイコン類が縦に並ぶ テキストを右に寄せない

UIの重なり方はプラットフォームやアプリの更新で変わるので、細かい数値で管理するより「中央寄せを基本にする」と方針で決めておくほうが実務的です。縦型に慣れた制作側なら自然に配慮する部分ですが、サンプル確認のときは自分のスマホで実際に再生して、隠れている字幕がないかを見てください。

決めること③:情報量をどこまで絞るか

横配信の画面には、ゲーム画面・コメント・立ち絵・装飾と情報が詰まっています。縦ではこれを全部は残せません。

絞り方の考え方はシンプルで、「この1本で伝えたいことに関係ない要素は消す」です。トークが主役ならゲーム画面は思い切って小さく、プレイが主役ならコメント欄は消す。1本につき主役は1つ。欲張って両方残すと、どちらも中途半端になって離脱されます。どの要素を残すかは場面ごとの判断になるので、発注時に細かく指定するより、方針(トーク主体か、画面主体か)だけ伝えて任せるのが現実的です。

縦型ならではの冒頭設計

縦型ショートは、最初の1〜2秒で指を止められなければスワイプされて終わりです。横の動画のような「導入があって本題へ」の余裕はありません。

だから縦型では、いちばん強い瞬間を冒頭に持ってくる、オチや結論の直前から始める、といった「頭から時系列」を崩す構成が基本になります。これは編集技術というより場面選びのセンスの話で、切り抜きの質は8割が「どこを切るか」で決まる、というのが僕の持論です。冒頭に据える場面を選べる相手かどうかは、サンプルで必ず確認してください。

あわせて読みたい切り抜き外注は無料サンプルから。トライアルの進め方と見るポイント

発注時に伝える仕様に落とす

ここまでの3つと冒頭設計を、発注時の仕様としてまとめるとこうなります。

  • 顔と字幕の配置:参考動画で提示
  • セーフゾーン:中央寄せ基本。スマホ実機で確認
  • 情報量:トーク主体か画面主体か、方針だけ伝える
  • 冒頭:最初の1〜2秒に何を置くか、制作側の提案を見る

このあたりは縦型に限らない発注仕様の一部でもあるので、全体像は最初に決める7つの仕様の記事を、指示書への落とし方は指示書テンプレートの記事をどうぞ。

縦型ショートを発注するときに伝える仕様のまとめです。 縦型ショートを発注するときに伝える仕様のまとめです。

よくある質問

横配信しかしていなくても、縦型ショートは作れますか? 作れます。というより、世に出ている縦型ショートの多くは横配信からの変換です。顔と画面が映っていれば素材として成立します。

見やすさは何で確認すればいいですか? 自分のスマホで実際に再生するのが一番です。PCのプレビューだと、UIの重なりと文字の小ささには気づけません。

縦型と横型、どちらを外注すればいいですか? 新規の入り口を増やしたいなら縦型からが基本です。ショートで知ってもらって本編に誘導する流れが作りやすいためです。

まとめ

  • 縦型は横の縮小版ではなく「残す情報を選び直した別の画面」
  • 決めるのは3つ:顔と字幕の配置・セーフゾーン・情報量の絞り方
  • 冒頭1〜2秒に最強の場面を置く。場面選びの力がそのまま出る
  • 仕上がりの確認は、自分のスマホでの実機再生で

自分のチャンネルの素材が9:16でどう見えるのか、イメージが湧かない場合はお問い合わせから素材のURLを送ってください。うちは契約前に5〜10本の無料サンプルを作っているので、縦型の実物を見てから判断してもらえます。

因幡匠瞬

因幡匠瞬(しょうま)

株式会社U.ai代表・Clipper Army運営。切り抜き制作を仕組みで回している当事者として、発注する側が損をしないための実務を書いています。

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