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外注ガイド

切り抜き外注と著作権。発注前に押さえる4つの基本

「切り抜きを外注したいけど、著作権まわりが不安で踏み出せない」。発注を検討している方から、この種の質問はよくもらいます。

この記事の結論:押さえる基本は4つです。①切り抜き元の許可、②素材の中の第三者の権利、③外注先との契約、④収益化の条件。この4つを発注前に確認しておけば、大きな事故はかなり避けられます。

著作権まわりで発注前に確認する4つの基本です。 著作権まわりで発注前に確認する4つの基本です。

最初に断っておくと、僕は制作側の人間で、法律の専門家ではありません。この記事は一般論の整理です。個別の判断は、弁護士などの専門家や、切り抜き元チャンネルの公式ルールを必ず確認してください。

基本① 切り抜き元の許可。誰の配信を切るのか

いちばんの土台がここです。他人の配信や動画は他人の著作物なので、無断で切り抜いて公開すれば、権利者から削除や収益化の停止を求められてもおかしくありません。

確認することはシンプルで、「切り抜きたい相手が、切り抜きを許可しているか」。配信者本人が個人で活動しているのか、事務所などの所属先があるのかで、確認する先も変わります。切り抜きのガイドラインを公式に公開しているチャンネルもあれば、明文化していないところもあるので、公開されているルールを探して、なければ問い合わせるのが確実です。公認の仕組みで運用するやり方は公認切り抜きと外注の比較記事にも書きました。

なお、自分のチャンネルの動画を切り抜いてもらう場合は、この問題はそもそも起きません。自分が権利者だからです。うちに来る依頼も、ほとんどがこのパターンです。

基本② 素材の中にある「第三者の権利」

配信そのものの許可が取れていても、配信の中に別の権利者のものが含まれている場合があります。

代表的なのはBGMや楽曲です。配信中に流れた音楽が切り抜きにそのまま入ると、楽曲の権利の問題が別で立ち上がります。ゲーム実況であれば、ゲーム映像の扱いについてメーカーごとに配信や二次利用の条件が公開されていることが多いので、対象タイトルの条件を確認しておくと安心です。

発注者側でやることは、「切り抜いてほしい範囲に、音楽・映像・他人の写り込みなど、自分以外の権利物が含まれていないか」を意識しておくこと。怪しい部分は外注先に共有して、そこを避けて切ってもらう判断もできます。

あわせて読みたい切り抜き外注の指示書テンプレート。コピペで使える書き方つき

基本③ 外注先との契約。できた動画は誰のものか

見落とされがちなのが、ここです。編集してもらった切り抜き動画には、制作側の権利も関わってきます。発注時に確認しておきたいのは次の点です。

確認する項目 なぜ必要か
成果物の権利の帰属 納品後に自分のものとして自由に使えるか
二次利用の範囲 他のプラットフォームへの転載や再編集ができるか
外注先の実績公開 制作例として公開されても問題ないか
素材の取り扱い 渡した未公開素材の管理・削除はどうなるか

口約束で始めると、あとから「他のSNSにも上げたいのに確認が取れない」といった詰まり方をします。契約書までいかなくても、メッセージ上で文面として残しておくだけでもだいぶ違います。外注先そのものの見極めは選び方の記事にまとめています。

基本④ 収益化の条件

最後がお金の話です。切り抜き動画の収益化には、大きく2つの層があります。

1つはプラットフォーム側の仕組み。収益化の可否や条件はプラットフォームの規約とポリシーで決まるので、最新の公式情報を確認するのが前提です。もう1つは権利者との取り決め。他人のチャンネルの公認切り抜きとして運用する場合、収益の分配条件を決めている例が多く紹介されていますが、条件は配信者や所属先ごとに幅があります。始める前に文面で合意しておくのが安全です。

自分のチャンネルの切り抜きを外注して、自分のチャンネルに投稿するのであれば、この層の問題は起きず、収益は通常どおり自分のチャンネルのものです。

発注前のチェックリスト

ここまでを、発注前に確認する形に直すとこうなります。

  • 切り抜き元の許可はあるか(自分の素材なら不要)
  • 公式ルール・ガイドラインを読んだか
  • 切り抜き範囲に音楽・ゲーム映像など第三者の権利物はないか
  • 成果物の権利帰属と二次利用の範囲を文面で確認したか
  • 収益化の条件(プラットフォーム+権利者との取り決め)を確認したか

発注前に確認しておきたい項目のまとめです。 発注前に確認しておきたい項目のまとめです。

注意:繰り返しになりますが、これは一般論の整理です。個別のケースの判断は、専門家や当該チャンネル・プラットフォームの公式ルールを確認してください。

よくある質問

自分の配信を切り抜いてもらうだけなら、著作権の心配はいらないですか? 切り抜き元の許可の問題は起きませんが、②の第三者の権利(BGM・ゲーム映像など)と、③の外注先との契約の確認は残ります。心配ゼロにはならない、と考えておくのが安全です。

外注先が権利的に問題のある編集をした場合、責任は誰にありますか? ケースによるので断定はできません。だからこそ、発注時に「使っていい素材・避ける範囲」を共有して、契約や文面で役割分担を残しておくことが大事です。不安が残る場合は専門家に相談してください。

フリーBGMや効果音を編集で足すのは大丈夫ですか? 「フリー」と書いてあっても、商用利用の可否やクレジット表記など、利用条件は素材ごとに違います。外注先がどの素材を使っているか、その条件を満たしているかを確認しておくと安心です。

まとめ

  • 基本は4つ。元の許可・素材内の第三者の権利・外注先との契約・収益化の条件
  • 自分のチャンネルの切り抜きなら①は不要。ただし②③④の確認は残る
  • 成果物の権利帰属と二次利用の範囲は、始める前に文面で残す
  • この記事は一般論。個別の判断は専門家と公式ルールの確認を

権利まわりの進め方も含めて相談したい方は、お問い合わせからどうぞ。うちは契約前に5〜10本の無料サンプルを作っているので、素材の扱い方も含めて、始める前にすり合わせできます。

因幡匠瞬

因幡匠瞬(しょうま)

株式会社U.ai代表・Clipper Army運営。切り抜き制作を仕組みで回している当事者として、発注する側が損をしないための実務を書いています。

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